5月に入り、ゴールデンウィーク明けくらいから令和4年産米の田植えが本格的に始まりました。大型の生産者さんは、これから1か月余り田植えを行います。米作りで一番に思いつく作業は、この田植えと稲刈りではないでしょうか?生産者さんに言わせると、この二つの作業は、ある意味お祭りだそうです。米作りのなかでも派手でにぎやかな目立つ作業という意味合いです。
苗を育てる土づくり
実際の米作りは、3月ころから始まります。まずは土づくり。種をまいて、苗を育てるための土を作ります。このあと種もみを消毒(温湯消毒)、乾燥して種まきを行います。そのあとは温度と水分を管理しながら発芽させ、育苗となります。
▲田んぼで育てられた「コシヒカリ」の苗。ビニールハウス内で大事に育てられましたが、ここまで育てば大丈夫。苗箱は全部で15,000枚ほどです。
田おこしと畔塗り
一方、田んぼでは田おこしと畔(あぜ)塗りを行っていきます。このあとも肥料まき、代かき、田んぼの水まわりの確認などを行い、やっと田植までこぎつけます。こうして整理すると、もちろん手順を踏んだ作業ですが、大規模農家さんは、育苗以降の作業は同時進行で行っていきます。
▲トラクタを使用して畔塗りを行っていきます。機械を使用することで、畦を均質にならすことができます。
▲蓼科山をバックに五郎兵衛新田の田植えの様子。水が多く植えづらいコンディションですが、最近の田植え機はGPSまでついて、自動でまっすぐ植えてくれます。とは言え、田んぼの形も、土の状態も様々なので、まだまだ経験が必要な作業です。
おいしいお米ができるまで
一見目立たない地道な作業が米作りでは肝心なのがよくわかりますし、まさに“汗水たらして“とか、”丹精込めて“といった言葉どおりの作業ではないかと思います。
お米を扱うものとして、単に銘柄だけでなく、こういったストーリーも一緒に伝えていけたらいいなと思っています。