令和6年産米の価格は大変なことになっていますが、出回り量に関しても我々、米穀卸としてはまだまだ先が見通せない状況が続いています。
最近ではスーパーの店頭に外国産のお米も並ぶようになっており、通常ラインナップの国内産銘柄に比べると価格も少し安く、売れ行きも良いようです。当社では取り扱いはありませんが市販のものを購入して、長野こしひかりと食べ比べを行ってみました。
目次
ジャポニカ米(短粒種)とインディカ米(長粒種)、それぞれの特徴
ジャポニカ米(短粒種)
ご存じの方も多いと思いますが、日本で栽培されている品種はジャポニカ米(短粒種)というアミロースが少なめの種類のお米です。米粒が短く、柔らかめで粘りがあるのが特徴です。
ジャポニカ米の特徴
インディカ米(長粒種)
世界ではインディカ米(長粒種)が多く、米粒が長く粘りが少ない特徴があります。
インディカ米の特徴
イメージとしては日本のお米は炊く、インディカ米は茹でたり煮たりする感じでしょうか?インディカ米はタイ米が一番イメージしやすいのではないでしょうか。
長野こしひかりと台湾産米はどこが違う?
今回は、地元長野市内で販売していた台湾米を購入して、長野こしひかりとの違いを炊き比べ、食べ比べを行いました。
国産米と台湾米に、見た目や香りの大きな違いは感じない
台湾米はジャポニカ米で見た目も国産米と変わらず、家庭の炊飯器で普通に炊けることから、普段食べているごはんとの違いや違和感を感じにくいと思います。
今回購入した台湾米を長野こしひかりの精米と並べてみました。
形に明らかな違いはなく、単体で見ると外国産米だとはわからないのではないでしょうか?今回のお米は、精米の香りも特徴的なものを感じることはありませんでした。
左から台湾米、長野こしひかり
左から台湾米、長野こしひかり
長野こしひかりと台湾米の食べ比べ試食結果
炊き上がりの外観
長野こしひかり、台湾米どちらも白く炊き上がっていました。その中でもよく見ると白さに違いがありました。台湾米は真っ白、長野コシは台湾米に比べるとツヤがあり、少し透き通った感じです。これも並べて比較しなければわからないかもしれません。
台湾米の炊き上がり
長野こしひかりの炊き上がり
香りや味
精米と同じく炊きあがりの香りについては台湾米特有の香りといったものはありませんでした。
台湾米はほど良い粘りと柔らかさを感じました。ごはんの旨みや香りの広がりはそこまで感じられません。
比べて長野こしひかりは、粘りやごはんの香りを感じられました。
ただ、今回は食べ比べをしているからこそ意識して感じる部分もありますので、普通の食卓でおかずと一緒に食べるとなると、違和感なく召し上がれるレベルだと感じました。
長野こしひかり、台湾米それぞれの特徴
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長野こしひかり
- 炊き上がりは白くツヤがある
- お米の香りをしっかりと感じることができる
- 粘りと甘みがある
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台湾米
- 炊き上がりは真っ白で、ツヤを感じにくい
- 台湾米特有の香りはなく、ほのかにお米の香りを感じる
- ほど良い粘りと柔らかさがある
「外国産米」という新たな選択肢について
令和5年産からお米を取り巻く環境がガラッと変わったことから、これまでお米売り場であまり見かけなかった外国産米という選択肢が増えることになりました。現在は若干価格が安めということもあり、販売も好調のようです。今のところ、国産米のようにすぐに欲しい量が手に入るというものでもなく、安定した品質で供給できるかも不透明な部分がありますが、業務用としてのメリット・デメリットも含めて情報提供できるように進めていく必要もあると感じています。
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