社長コラム21 観光資源であり、稲作にとっても重要な水源となる雪

精米 玄米 社長コラム

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

当社代表の塩沢均による連載コラムです。

Shiozawa@2x-1

社長の塩沢です。
ベイクックについてはもちろん、稲作や長野米のお話、その時々の話題や情報など私なりに感じたことをお届けしていきたいと思います。どうぞお付き合いください。

 

「コメ騒動」の話はちょっと食傷気味ですから、今回は少し雑談を。

今年は例年になく雪の多い長野県ですが、そのせいもあってか外国人観光客のなんと多いことか!新幹線で長野に戻り長野駅の改札を一歩出ると、「あれ、降りる駅を間違えた?」と思ってしまうほど外国人を中心とした観光客で溢れています。彼らの多くはスキーやスノボのためにやって来ており、一番の人気は白馬エリアです。長野駅の白馬方面へのバス乗り場はこのところ常に長蛇の列ができています。

白馬エリアは素晴らしいスキー場が多いです。(私もスキー、スノボをやるので。)雪質が良いのはもちろんのこと、なによりコースが長く雄大です。あんなスキー場に東京から新幹線とバスで3時間少々で行けてしまうのですから、外国人スキーヤー、ボーダーが押し寄せるわけもわかります。

ただインバウンドの大波はメリットだけというわけにはいかないようで、白馬村では「夕食難民」(B&Bで宿泊している外国人は食事が村の飲食店では吸収しきれない)が溢れたり、地価の上昇はスキー産業とは関係のない村民にも固定資産税という形で降りかかってきたりと、オーバーツーリズムの弊害も発生しているようではあります。

それもこれも雪がたっぷりと降ってくれるから故なのですが、雪は観光資源だけでなく稲作にとっても重要な水源であったりもします。

長野県の北部エリア(北信地方)には2,000m級の5つの山があり、「北信五岳」と呼ばれています。飯縄山、戸隠山、斑尾山、黒姫山、妙高山の五岳です。この地域の生産者さんはこれらの山々の残雪を見て、「今年は5月で消えてしまったから、水不足が心配だ」「7月まで残っているから水の心配はいらない」といった話をしてくれることがあります。そういった意味では、今のところは水の心配は少ないということになるのでしょうか。

田植えの時期がひたひたと近づいています。去年も一昨年も高温障害に悩まされた年でしたが、さて令和7年産のコメはどうなるのやら。収量の話に引っ張られがちな昨今でありますが、品質の話にも注意を払っていきたいと思います。