11月に入り、新米の出回りもひと段落しました。今回は、雑穀3種類の炊飯・試食を行いました。今回炊き比べした雑穀は、「米粒麦」、「十六穀米」、「紫米(黒米)」の3種類で比較的定番といえるアイテムです。
以前、「もち麦」を特長も含めてご紹介しましたが、今回は「炊き比べ」ということで、それぞれ比較しながら特長をわかりやすくご紹介します。
炊飯条件
- 生米2合に対して、雑穀それぞれのおすすめの使用割合や加水量で調節しました
- 使用銘柄は長野県産コシヒカリです
炊き比べ結果
ロングセラーの「米粒麦」
麦といえば押麦(おしむぎ)が一般的ですが、商品アイテムとしては「押麦」、「胚芽押麦」、「米粒麦」などがあります。
長野県の学校給食はごはん食が主ですが、栄養面からもこの「米粒麦」を入れている「麦ごはん」を採用している学校が数多くあります。
見た目や形がお米に似ている麦
「米粒麦」は、麦をタテに半分に切って細長く加工されているためお米に近い形状です。そのため、麦独特の食感や香りは感じにくく、麦ごはんに抵抗がある方も比較的取り入れやすいのではないでしょうか。
炊き上がりの見た目は少し黄色がかった色合いで、一見すると麦が入っているようには見えません。麦の香りもほとんど感じませんでした。
形状がお米に近いため、麦感はあまりなく食感としては軽い印象でした。
「米粒麦」の特長
- 麦をタテ半分に切って細長く加工されているため、お米に近い形状
- 見た目や香り、食感も麦を感じにくいため、雑穀米が初めての方や、麦ごはんに抵抗がある方も取り入れやすい
米粒麦ごはんの炊き上がり
おいしい「米粒麦ごはん」の炊き方
- お米をいつもの水加減にする
- 麦と麦のための水を加える
米2~3合につき、麦:50g(米計量カップ約1/3)、追加の水:100ml
※麦を水洗いする必要はありません
※麦:水=1:2の比率を目安に調整してください
- 軽くかき混ぜ、30分程度吸水させてから炊飯する
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今や定番品の「十六穀米」
雑穀ブームの火付け役といってもいい商品が、「十六穀ごはん」です。今や雑穀の定番商品となっています。単一品種から、二十四穀くらいまでのさまざまな商品が市場に出回っています。
さまざまな栄養素が一度に摂取できる雑穀
「十六穀ごはん」には、黒豆や小豆など大きいものから、もちキビ、ゴマなど小粒のものまでさまざまな色合いの雑穀が含まれているため、炊き上がったごはんも淡く色づき、彩りも華やかです。炊き上がりは、香ばしい香りが感じられました。
もち種の雑穀が入ることで、モチモチとした食感で甘みも感じることができました。
「十六穀米」の特長
- 白米と比べてミネラルやビタミンB類、食物繊維などが多く含まれているため、栄養価が高い
- 黒米が含まれているため、淡く紫色に色づく
※メーカーによって含まれる雑穀は異なります
- モチモチとした食感で甘みを感じる
十六穀ごはんの炊き上がり
おいしい「十六穀ごはん」の炊き方
- お米をいつもの水加減にする
- 米2~3合に十六穀30gを加える
※炊き上がりが硬い場合は、十六穀30gに対して水60mlを目安に水の量を調整してください
- 軽くかき混ぜて炊飯する
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ベイクックの「紫米」(黒米)
ここでご紹介する「紫米」は当社のオリジナル商品です。一般的には「黒米」と呼ばれることが多いですが、当社では飯山産の「朝紫(あさむらさき)」という品種のもち米を使用しているため「紫米」という商品名です。
炊き上がりの上品な見た目とモチモチ食感
紫米は玄米の状態のもち米で、皮の部分が濃い紫色で通常のうるち米と一緒に浸漬し、炊飯するとごはん全体が紫色に色づきます。赤飯などと同じイメージです。紫米の使用割合で色づき具合は変わりますが、当社ではうっすらときれいに色づく5%程度をおすすめの配合にしています。料理やお使いになるシーンに合わせて使用割合や銘柄を変えていただくことで、食感や見た目の色合いに変化をつけることができます。
炊き上がりの見た目は上品な薄紫色で、懐石料理などでも映えるのではないかと思います。もち米ですが、使用割合が控えめなので特にもち臭が気になることはありませんでした。コシヒカリ+もち米のため食感はとてもモチモチでした。
「紫米」の特長
- 紫米は玄米の状態のもち米で、皮の部分が濃い紫色をしている
- 炊き上がりの見た目は上品な薄紫色で、モチモチとした食感
- 使用割合を調整することで、炊き上がりの見た目や食感に変化をつけることができる
紫米ごはんの炊き上がり
おいしい「紫米ごはん」の炊き方
- 通常の白米に5%くらい紫米を混合して洗米する
- いつもの水加減で、40分程度吸水させてから炊飯する
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普段の食事に雑穀米を取り入れてみましょう!
雑穀に関しては男性の方が抵抗感がある方が多く、ご家庭ですと続けたいけど家族全員が食べられないからというというお話を聞くことも多いですが、冷凍保存やお釜の中での炊き分けなどで工夫をしながら食生活の中のアクセントとして改めて見直されてはいかがでしょうか?
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