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令和5年産収穫作業も終盤へ
10月に入り、収穫作業も中盤~終盤に差し掛かっています。このあとコシヒカリは終盤戦、風さやかの収穫へと移っていきます。例年悩まされる台風の影響も少なく、逆に降雨が少ない状態が品質にどう影響してくるかが気になるところです。
稲刈りもだいぶ進んだところで、県内各エリアの生産者さんにお聞きした令和5年産の作況と品質など最新情報をお届けいたします。
長野県内各地のお米の状況
飯綱地区は今秋稲刈り作業が終了。収穫が早いお米に高温障害がみられ、遅いものは問題ないようです。シラタもそれほど気にならない程度です。
飯山地区はお隣の上越地区ほどではないにしても、高温障害の影響を受けている模様です。整粒歩合に注意して使用する必要はあるものの、1等米は出ている状況です。
水不足の影響が出ている圃場もあり、水持ちの良い圃場は問題ないが、一部水持ちの悪い圃場では高温障害、同割れなどが出ているようです。
全体的には1等米も出ており、収量も平年並みということで、全般的には順当といえるでしょう。
中信エリア(安曇野、松本)は全般的に平年並み。収量、品質ともに特段の話は出ていません。
当社もあづみ地区のコシヒカリが続々と入荷しています。入荷ロットのデータでは、全体的に水分が若干低めですが、白未熟や同割れなどの数値は平均水準で精米製品の品質も安定しています。
収量は少なかった昨年に比べると増えており、ほぼ1等格となっている模様です。シラタの問題はないが、カメムシ被害がみられる圃場もあるようです。
現在発売中の品種・銘柄と今後の発売予定
当社でも県内産米の様々なアイテムを扱っていますが、すでに新米となっているもの、これからの予定をお知らせします。
こうしてご案内すると、長野米も改めて特徴のあるお米がたくさんある印象ですね。
猛暑によるお米への影響について
今年は全国的に記録的な猛暑となり、お米の生育への影響も深刻でした。米どころ新潟県では品質の低下が大きく報道されるほどでした。こうした猛暑下の「高温障害」によるお米の特長は以下の通りです。
白濁米の混入
生育場所や時期により、白濁した米粒や、米粒の腹部・背部が白濁した状態のものが多く混入する可能性があります。
精米形質異常
白濁部分は削れやすいため、同じ品種でも例年より背部に丸みがなくなり、基部はやや削れて丸みを帯びて全体的には短くなります。
食味への影響
白濁米は炊飯すると柔らかく炊き上がります。いわゆる「べちゃつく」ごはんです。浸漬時間を短くして、早炊き機能を使う等の工夫が出来るとよいかもしれません。
おねがい
お米(ごはん)の品質がいつもと違うと、「違うお米が入っているんじゃないか」といったお問い合わせをいただくことがありますが、農作物ですので均質のものを作ることはできません。お問合せについては、しっかりとご理解いただける説明に努めて参ります。